中部地方観光見聞録

愛知、岐阜、三重を中心に中部地方のおすすめスポットや情報をお伝えします

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国の登録文化財「愛岐トンネル群」の春の特別公開

名古屋駅からJR中央線で約35分、崖っぷちの秘境駅で知られる「定光寺駅」に秋に引き続き春にもやって来ました。

 

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いつもは無人駅で閑散としていますが、今日はお客さんがたくさん訪れていました。

でも、秋ほどの混雑では無いようです。

普段はいない駅員さんが2人もいて列車と乗客をさばいていました。

 

国の登録文化財日本3大廃線トンネル群の1つである愛岐トンネル群の「春の特別公開」が行われているからです。

日本で2番目に美しい廃線跡と言われているそうです。

ちなみに日本一美しい廃線跡鳥取県倉吉市にある旧国鉄倉吉線だそうです。

 

一般公開は春と秋に行われています。

 

 

 

 

日本3大廃線トンネル群とは?

 

のことをいいます。

 

 

廃線トンネル群の入口までは定光寺駅から玉野用水に沿って歩いて10分弱の距離(350m)です。

玉野用水はおだやかに流れ、用水に沿って藤の花がきれいに咲いていました。

玉野堰堤(えんてい)はゴウゴウと大きな音をたてて流れていました。

なかなか圧巻の景色です。

 

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玉野用水沿いを下流から上流へ向かいます

 

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玉野用水と玉野堰堤

 

 

玉野堰堤(えんてい)、玉野用水、玉野水力発電所について

 

玉野堰堤(えんてい)と玉野用水は、江戸時代に水田に灌漑(かんがい)するために作られました。

その後玉野水力発電所を建設するにあたり、灌漑と同時に水力発電所の取水口として玉野堰堤(えんてい)を、導水路として玉野用水をそれぞれ利用しました。

平成12年9月には愛知県春日井市の都市景観形成建築物等に指定されました。

尾張地方で唯一の水力発電所である玉野水力発電所は大正10年8月から電力供給を開始し、現在も現役で電力供給しています。

 

  

愛岐トンネル群とは?

 

1900年(明治33)国鉄中央線は名古屋〜多治見間が開通しました。

東濃の檜などの良質な木材や陶器が名古屋へ運ばれました。

殖産産業が急務の時代、木材は車両製造(日本車両など)や自動織機(豊田自動織機など)に、陶土はノリタケを代表とする日本陶器として海外輸出され、「ものづくり中部」の原型を形作りました。

以降戦後の高度成長期まで経済発展の大動脈として中部地方の発展と近代化に大きく寄与しました。

 

その線路も戦後の高速大量輸送時代に対応できなくなり、新線が建設されて高蔵寺〜多治見間の8km余りの線路と13基のトンネル群は1966年(昭和40)に廃線になり、茂った籔の中に埋もれて忘れ去られていました。

 

トンネル発見のきっかけは2005年(平成17)に春日井市内のJR勝川駅高架化改修工事でした。

勝川駅は、明治期の鉄道開業からの赤煉瓦(れんが)の土台のプラットホームが残っていて、改修を機に駅舎とともに土台が撤去されることになりました。

廃棄される赤煉瓦を使って駅前再開発のモニュメントをつくる町おこしイベントが行われました。

昔をよく知る人からの赤煉瓦は市内の煉瓦のトンネルに残っているはずだという一言により、「愛岐トンネル群」の存在が明らかになりました。

 

2007年(平成19)市民グループが発掘と調査を開始し、2009年(平成21)NPO法人化。

2016年(平成28)登録有形文化財に認定されました。

 

 

 

愛岐トンネル群の一般公開で散策。春と秋との比較。

 

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出典:愛岐トンネル群のパンフレットより

 

片道1.7km、往復3.4km、旧国鉄中央線3号〜6号トンネルと廃線跡地を歩きます。

秋は娘と私での散策でしたが、春は主人と私と息子と娘の4人で散策です。

 

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右:赤煉瓦(レンガ)のモニュメント

 

トンネル群入り口には赤煉瓦のモニュメントが設置されています。

入口で入場料100円(小学生以下無料)を払います。合計300円です。

 

 

3号始発駅

 

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左は秋、右は春

 

3号トンネル:76m

トンネルに実物大のSLが描かれた大幕が垂れ下がり、トンネル内に入るとライトアップされていました。

春と秋ではトンネル正面の雰囲気がやっぱり違いますね。

 

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左:垂幕の汽車は実物大 中:トンネル入口の中から 右:トンネル内部

 

竹林駅

 

 竹林広場

子供が喜びそうな仕掛けが手作りされていました。広場から階段を降りて川沿いの方へ行くとターザンブランコと平均台ボルダリングがありました。

14時に入口が閉まってしまいますのでお早めにどうぞ。(裏技あり)

 

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右:左右のロープを引っ張ってアンパンマンを上へ昇らせます 

 

 

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左よりターザンブランコ、平均台

 

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ボルダリング




秋は道中の紅葉が美しかったですが、春は春紅葉の緑がまぶしく美しかったです。

 

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左は秋、右は春

 

 

4号トンネル:76m

3分に1回、SLの通過音と汽笛が楽しめます。

トンネルの壁や天井にはススが残り蒸気機関車が走っていたと感じられます。

 

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トンネル手前 左は秋、右は春

 

 

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左よりトンネル手前、中、奥 

 

  

大モミジ前駅

 

推定樹齢100年前後の大もみじがありました。

秋は渓谷の紅葉が美しいです。春は新緑が美しいです。

 

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左は秋、右は春


 

水車前駅

 

水車は3代目だそうです。水の流れで回転していました。

 

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左は秋、右は春

  

イケメンゴリラシャバーニ似の岩です。

 幸福の鐘を鳴らせます。

道中にはブランコ、木琴など子供も楽しめるよう工夫されています。

秋は娘は木琴が気に入ってしばらく遊んでいました。

 

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左は秋、右は春

   

中継信号機・継電器箱台座跡

これらは列車の安全運航に欠かせないものでした。

 

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マルシェ駅

 

秋は、マルシェ広場ではお弁当や飲み物、おまんじゅう、絵葉書が売られていました。

休憩できる椅子やテーブルがあり、自然を満喫しながらお弁当を食べたりしてゆっくりしているお客さんがたくさんいました。

春はおまんじゅうなどの和菓子や飲み物のみの販売でお弁当はなかったので残念でした。

 

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春は鯉のぼりが風になびいて泳いでいました。

 


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廃線の下にあるレンガ製の水路である暗渠(あんきょ)がありました。

玉野古道から暗渠の中に入ることができますが、秋は娘の体力を考えて見に行くことを断念しましたが、春は暗渠の中に入ってみました。

暗渠についての詳細は後ほど。

 

  

 

5号トンネル:99m

カーブしていて先が見通せず中はかなり暗いです。

 

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左は秋、右は春

 

  

レンガ広場前駅

 

廃レンガ敷きのレンガ広場では、コンサートやバルーンのパフォーマンスが行われていました。

秋はバルーンでクマを作ってもらって大喜びでした。

 

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春はバルーンで指輪を作ってもらいました。

アコースティックギターによるコンサートが行われていて、熟年の方々が盛り上がっていました。

 


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SLの貴婦人と呼ばれるC57蒸気機関車の動輪が展示されています。

全国初の動く動輪が展示だそうです。

自転車に駆動装置を組み合わせ、自転車をこぐ力が動力となって動輪が回転します。

今回息子が挑戦してくれました。ペダルは思った以上に重くて疲れたそうです。

よければ地味な動画をご覧ください。

 


www.youtube.com

 

  

6号トンネル:333m

トンネル入口に全国で唯一公開されているインバートがあります。

インバートとはトンネルを掘った断面の地面の底を逆アーチ状に堀り、トンネル断面を円形にすることで強度を増し、圧力を分散させトンネルを変形させにくくする仕組みです。

写真の木の柵に囲われた部分からインバートを直に見ることができるのですが、金網が張ってあって写真にはうまく収められませんでした。

鉄道好きの方にはインバートは当たり前の仕組みだと思いますが、私は今回初めて知って、よく考えられてすごいなって思いました。

 

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出典:NPO法人 愛岐トンネル群保存再生委員会パンフレットより

 

 

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左は秋、右は春

 

 

トンネルはくの字に曲がっているため中は真っ暗。

足元は廃線路なので石が敷き詰められているため歩きにくく、スマホのライトを照らしながら歩いている人達もいました。

真っ暗で子供の手を離すと見失ってしまうので必死に手を握っていました。懐中電灯が必要だと思いました。

トンネルが長く、入口から奥の方へ進むと寒くなってきて、天気があまり良くない日は防寒具もあったほうがいいと思いました。

靴のつま先は敷石についたススで黒色の汚れがついていました。

春は懐中電灯を持ってきていたので、スムーズに歩けました。

 

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トンネル内のライトアップされた所とトンネル出口

 

県境駅

 

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行き止まりです。この先の深見沢と言う谷が愛知県と岐阜県の県境です。

行政権の問題もありこの先以降にある愛岐トンネル群は眠ったままとなっています。

 

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出典:愛岐トンネル群のパンフレットより


 

同じ道を引き返して、玉野古道から暗渠方面へ向かいました。

 

 

玉野古道跡とは?

 

中央線開通以前に急な坂道を越える内津峠越えではなく、平坦な道で名古屋へ向かう名古屋新街道として1895年(明治28)に開通しました。

しかし翌年中央線のルートになってしまい、中央線の工事開始に伴い寸断され、1900年(明治33)中央線が開通し、玉野古道は役割を終えました。

 

 

笠石洞暗渠(あんきょ)

 

国の登録有形文化財笠石洞暗渠は廃線の下にあるレンガ製の水路です。

笠石洞は深い沢だったので、レンガ製の水路を設置し、盛り土をして、その上に線路を作りました。

鉄砲水など大量の雨水によって線路やその周りの土が流れて破壊されないように9mもの落差をつけ、一気に排水を川へ押し流すことができます。

 

 

暗渠内部に潜入

 

内部は狭く暗く、水が流れているため靴が濡れてしまいました。
暗渠内部のレンガは設置されてからほとんど陽に当たることがなかったため、建設当時の赤い輝きをとどめているそうです。

 

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左は暗渠内から上部を見上げた春の写真です。右は暗渠上部から見下げた秋の写真です。

 


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引き返して玉野古道へ戻ります。

 


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玉野古道の風景

 

廃線路の水車前駅にある右の写真の水車は左の橋の上から撮りました。

水車前駅に流れている沢の水は玉野川に流れています。

 

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玉野古道は廃線路より一段下にあり、玉野川(=土岐川庄内川)により近いので廃線路からの風景とは少し違っています。

 


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廃線路に合流して出口にむかうところで後ろを振り返ると、竹林広場から階段を降りた川沿いにあるターザンブランコが見えるではありませんか‼︎

 

14時に廃線路からの入口は閉まってしまいますが、暗渠方面の玉野古道を通って出口方面へ向かう道からは14時以降もブランコや平均台ボルダリングで遊ぶことができました。裏技です。

 

定光寺駅から城嶺橋をわたり、直進するとロードバイクの激坂マニアに人気の坂道すがあります。

その坂道沿いには滝を見ながらおしゃれにお茶できる滝カフェ「薬膳茶 Soybean Flour at きらら」があります。

もう少し激坂を登ると定光寺入口です。

 

 

  

ステキなカフェと散策についてはこちら。 

www.chubuchihokanko.work

 

 

まとめ

 

廃線路なので敷石が敷き詰められていて、天気が良くても運動靴でないと歩きづらいと思いました。

疲れてくると、足が取られるので、ハイキング用の靴があればなお良いと思います。

 トンネル内はライトアップされているところもありますが、真っ暗で全く見えないところも多くあります。

特に最後の6号トンネルは真っ暗で、秋の公開時は子供の手を離さないよう気を使いましたが、春は懐中電灯を持参したのでずいぶんと歩きやすかったです。

 

往復2時間ぐらいかかりますが、簡易トイレが廃線路に何ヶ所かあるので、トイレの心配はほとんどありません。

玉野古道には簡易トイレはありませんので、暗渠方面に行く前までに済ませておきましょう。

廃線路から玉野古道に降りて行く山の斜面はかなり急勾配なので、小さい子供や高齢者はゆっくり降りないと危ないです。

玉野古道はけもの道のように細道ですが、廃線路のように砂利道ではないので歩きやすいです。

 

最終入場時間の14時頃から片付けが始まります。

散策だけでなくイベントも楽しみたい場合は早めの入場がオススメです。

 最終入場時間頃は人がかなり少なくなっているので、美しい景色だけの写真を撮りたい方にとっては、14時ギリギリの入場が写真撮影がしやすいと思います。

 

ここまで読んで興味がわいたならば、秋の一般公開に来てみてはいかがでしょうか?

春と秋では景色が違い、新たな発見もありました。

 

一緒に来るのがあまり乗り気でなかった中学生の息子も楽しめたようで、「また来たい」と言っていました。

 

大人も子供も楽しめますよ。

 

 

愛岐トンネル群は愛知と岐阜の県境にあります。こちらからはそんなに遠くありません。

www.chubuchihokanko.work

 

愛岐トンネルは愛知と岐阜の県境にあります。こちらもそんなに遠くありません。

www.chubuchihokanko.work

 

岐阜には日本一のバンジージャンプがあります。

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