中部地方観光見聞録

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名古屋の有名店の ”天むす” を食べ比べる

名古屋駅中央コンコースのグランドキオスクには有名店の天むすが3種類あり、どれをお土産で買ったら良いか迷うと思います。

今回は名古屋めしの中でも1番大好きな天むすを食べくらべし、独断と偏見でランキングしてみました。

食べくらべたのはグランドキオスクで買うことができる元祖めいふつ千寿(三重)、めいふつ千寿(名古屋)、地雷也の3つです。

 

 

 

 

 

 それぞれの天むすのプロフィール紹介

 

元祖めいふつ天むす千寿(三重)

三重県津市にある天むす発祥のお店です。元々は天ぷら定食の店でしたが、初代・水谷ヨネが栄養があり、手軽に食べられる夫の昼食用に開発、昭和34年天むす専門店になりました。名古屋めしとして天むすがブレークすると、平成21年以降、名古屋にも近鉄名古屋駅改札横売店エスカ地下街店と進出し、元祖の味を名古屋でも味わうことができるようになりました。

 

めいふつ天むす千寿(名古屋)

昭和55年、不景気のあおりを受け元々営んでいた藤森時計店が廃業。世間に広めないことを条件に作り方を伝授され、暖簾分けされ開業。開業2年ぐらいはまったく売れなかったが、地元テレビ局の飛び込み取材で取り上げられ、名古屋地区で話題となる。来名芸能人の差し入れで気に入られ、口コミにより売れるようになったとのこと。はっきりした記憶ではないですが、平成にはいると松坂屋三越などのデパ地下で気軽に買えるようになり、よく食べるようになったような気がします。

 

地雷也

名古屋地区で天むすが話題になった後、昭和62年にサカエチカ街に出店。筆者が10〜20歳代は地雷也が有名で、よく食べていた記憶があります。昭和63年には銀座に出店し、平成17年に高速道路のサービスエリアでも販売を開始し、全国的には地雷也の方が有名かもしれません。東京のテレビ局のロケ弁としても使われているとのことです。

 

 

 

元祖千寿(三重)、千寿(名古屋)、地雷也の違い 

 

包装紙等

元祖千寿はきみどり色で白の輪ゴム

千寿は茶色で普通の輪ゴム

地雷也は黒色

 

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上から元祖千寿、千寿、地雷也

 

注目して欲しいところは、千寿は製造者のところに(株)藤森時計店 (天むす本店)と書かれている所。暖簾分けしてもらった恩を忘れていないという意思表示を感じます。

 

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千寿の製造者のところに注目

 

 

おむすび外観

元祖千寿は海老天はおむすびの中に入っていて見えない

千寿は海老天は外に見えている

地雷也は海老天は外に見えている

 

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左から元祖千寿、千寿、地雷也

 

 

海老天の味

元祖千寿は薄味の塩胡椒味、衣に三つ葉が入っている

千寿は少し胡椒強めの塩胡椒味、衣に三つ葉が入っている

地雷也は衣厚めの醤油味

 

元祖千寿と千寿はあっさりした味つけの分、エビの味が引き立っています。地雷也はエビよりも衣の味が強めです。

 

 

 

天むすの重さ(5個のうち1個を任意に選びました)

元祖千寿は51g

千寿は57g

地雷也は45g

 

5個入りなので、千寿と地雷也では1個につき12g、5個分で60g。天むす約1個分違います。

 

 

 

海老天

元祖千寿は少し大きめの海老天1個

千寿は小海老2〜3個

地雷也は小海老2個

 

 

 

きゃらぶき

元祖千寿は醤油味で甘め、量少なめ

千寿は醤油味で濃いめ、量多め

地雷也は醤油味で普通、量少なめ

 

付け合わせのフキの佃煮です。元祖千寿の初代水谷ヨネの旦那さんが、沢庵が苦手できゃらぶきを好んで食べたからというエピソードからきています。

元祖千寿の甘めの味つけの醤油味は伊勢うどんのタレを感じさせます。甘さの秘密は原料に書かれている甘草にありそうです。砂糖だけの甘味ではない感じがします。甘草はたくさんの漢方薬に含まれるとても甘味の強いハーブです。甘味料としても使われます。

 

 

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元祖千寿の原材料名のところ

 

 

 

我が家のランキング

1位 千寿

2位 元祖千寿

3位 地雷也

 

家族で試食してみての感想は、元祖千寿と千寿は甲乙つけがたいおいしさですが、食べた満足感まで考えるとやっぱり食べ慣れた千寿の方が上かなという意見でした。地雷也は千寿チームにくらべると味が少し落ちるという印象でした。

この味の差はどこからくるか考えてみると、天むすのご飯のおいしさが圧倒的に違うところだと思います。お米の素材や炊き方にこだわりることによって、天むすだけで十分満足できます。

一方、地雷也は天むすだけでなく、天むす入りのお弁当も販売しており、天むすだけで満足させるというコンセプトではないのかもしれません。

本当かどうか定かではありませんが、母親がいうには昔は地雷也の方が千寿よりずっと有名で、美味しかったのに、代替わりしてから味が落ちたと言っていました。それもあるのかな…?

暖簾分けされた店とはいえ、長い年月が経っているので、おにぎりの塩味と甘めのきゃらぶきの三重、エビ天の胡椒味と醤油味濃いめのきゃらぶきと重量感あるおにぎりの名古屋と地域に合わせて少しずつ変化したのかなと感じさせる結果でした。

 

 

 

まとめ

 

元祖千寿と千寿は暖簾分けの関係なので、似たような味といえばそれまでですが、少し上品な塩味の天むすを好まれるならば元祖千寿。ほんの少し胡椒が効いた名古屋らしいパンチが感じられ、がっつり食べたいならば千寿を選ぶと良いと思います。

帰りの新幹線でビールを飲みながらおつまみで天むすを食べるなら、量が多くなく醤油味で味の濃い地雷也が良いのではと思います。

 

 

 

 

庶民派名古屋めしの定番と新定番?はこちら。

 

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