瀬戸の商店街を散策
今、瀬戸といえば藤井聡太くん。
街をあげて応援していました。
瀬戸蔵ミュージアム
江戸時代、尾張藩が陶磁器の製造や販売を監督した役所である「御蔵会所(おくらかいしょ)」の跡地につくられました。
御蔵会所は瀬戸村でつくられた陶磁器を選別し、優良品を尾張藩が専売する施設でした。
ミュージアム2階は昭和30、40年代の瀬戸の街並みを再現。
3階は瀬戸焼を中心とした瀬戸の歴史の展示。
入館料一般520円、高校・大学生310円、中学生以下無料。
瀬戸電とは?
瀬戸電は名古屋の中心地「栄」と瀬戸物で有名な「瀬戸」を結ぶ路線長20kmの名古屋鉄道(名鉄)瀬戸線の愛称です。
名鉄に合併される前は瀬戸電気鉄道という社名の私鉄で、その頃の略称は「瀬戸電」でした。
江戸時代、陶器は人や馬が運んでいましたが、近代になると鉄道で荷物を運ぶようになりました。
瀬戸線は陶器の輸送と陶器作りに必要な資材の運搬をするために造られました。
瀬戸~矢田間が1905年に開業し、翌年には中央線に接続する大曽根まで伸長されました。
その後堀川の水運を求めて、名古屋城の外堀を利用した「お堀電車」が運行し、1911年に堀川駅まで延長しました。
こうして瀬戸~堀川間の全路線が完成しました。
瀬戸電で堀川駅まで運んだ陶器は船に積み替えられ、堀川水運を介して名古屋港に輸送され、港で船に積み替えられて国内や海外に輸出されました。
「モロ」とは?
瀬戸のやきもの工場のことを表す言葉。
土づくり→ロクロや石膏型を使って成形→乾燥→絵付・仕上げ→釉薬(ゆうやく)をかける→焼くの工程を効率よく行えるように道具や機械の配置に工夫が凝らされています。
昭和30〜40年代のモロが再現されていました。
瀬戸焼の歴史
1000年余りある瀬戸焼の歴史を簡単にまとめます。
- 古墳時代(5世紀)は灰色の須恵器
- 奈良時代(8世紀)自然釉薬を使用
- 平安時代(10世紀)灰釉陶器
- 鎌倉時代(11〜15世紀)無釉の山茶碗と緑色の古瀬戸
- 室町時代(15世紀)大窯登場
- 安土桃山時代(16世紀)瀬戸から美濃窯、藤岡窯へ移動、陶器は茶色
- 江戸時代(17〜19世紀)瀬戸窯の再興、御倉会所(おくらかいしょ)ができる
- 幕末〜明治時代 洋食器、美術工芸品の輸出、電気用品・タイルの生産
- 戦時中 金属製品の代用品生産
- 戦時中〜戦後 人形や動物の置物(ノベルティ)の輸出
招き猫ミュージアム
建物2階に招き猫の歴史やいろいろな招き猫が展示されています。
小さいミュージアムなので、30分あれば見学できます。
1階はたくさんの猫グッズが販売されていました。
30分以内なら、大きな招き猫が横になっている向かいにあるコインパーキングは無料です。
入館一般300円、高校・大学生200円、中学生以下無料。(2階のみ有料)
写真ビデオ撮影禁止。
招き猫とは?
江戸時代末期に江戸の町で生まれました。だるまや福助と並ぶ縁起物のひとつ。
娯楽の少ない時代の土産ものとして大切に飾られ、願いがかなうと奉納されました。
左手(前脚)挙げが「人(客)を招く」といわれ、右手(前脚)挙げが「金運を招く」といわれています。
両運を期待して両手を挙げたもの、もっと運を招くように手が長いものもあります。
伝統的な白、「病除け」の赤だけでなく、時代の変化を反映して「恋愛成就」のピンク色などいろいろな御利益が付与されています。
招き猫の産地
日本一の産地は常滑で、瀬戸、九谷(石川県)などでも多くつくられている。
常滑
現代のスタンダードな招き猫。大きな目、2頭身の丸っこい体型が愛らしい。
瀬戸
本物の猫に近く、スリムで猫背。
九谷
極彩色の文様や、金彩が施されたりした豪華絢爛で異国情緒感じさせるデザイン。
主に輸出用。
耳が横向きに反り、鈴は首元の横。
横座りをした形のものもある。
三河
大きな耳、どっしりとした形。大型で犬のようにもみえる。
瀬戸市新世紀工芸館
工房棟、展示棟、交流棟からなる建物。
展示棟ではガラスの企画展が行われていました。
工房棟では作家さんが作品を作っていて、外から窓ごしに見学できます。
静かなカフェでひと休み、交流棟コミュニティルーム
カウンターとショーケースの中から六古窯のマグカップとグラスが選べました。
今回は黄瀬戸のマグカップを選択。
ホットコーヒー280円と安く、散策中の休憩にピッタリです。
火曜定休。
深川神宮・陶彦神社・宮前地下街
深川神社は1200年余りの歴史があり、延喜式神名帳にも記載された由緒ある神社です。
深川神社のとなりにある陶彦(すえひこ)神社は瀬戸陶業の始祖、加藤四郎左エ門景正(藤四郎)がまつられています。
深川神社参道にある宮前地下街は昭和レトロな雰囲気。
地上にありますが、地下街という不思議なネーミングの場所です。
瀬戸焼きそば
観光案内で勧められた瀬戸焼きそばがイートインできるお店「大福屋」、テイクアウト専門で瀬戸焼きそば発祥の店「一笑」に行ってきました。
瀬戸焼きそばとは?
- 具はキャベツと豚肉がメイン
- 蒸し麺
- 豚肉の煮汁をダシにした醤油風味の味付け
- イートインはせとものの皿を使用
大福屋
宮前地下街にある昭和の雰囲気が残る店内。
店内飲食とテイクアウトの両方あり。
関東風のおでんの具はあかぼう、たまご、こんにゃく、ちくわで1本100円。
地元の人達は焼きそば並とおでんを頼んでいるひとが多いようでした。
- 並は500円 屋台のやきそばと同じくらいの量。
- 大盛750円 1食分の分量は決して多くはない。
甘口が強めの醤油味で味が濃く、麺の食感が独特。
見た目はソース焼きそばと同じ色だが、醤油ベースなのでいつもの焼きそばだと思って食べると違和感あり。
食べ進めるとクセになり、もっと食べたくなる味です。
豚肉は適度に油があり、柔らかく、よく味が染みていて、お肉をおかずにしてご飯が食べられそうです。
店内撮影禁止。
一笑
瀬戸のアピタの真ん前にあるテイクアウト専門店。瀬戸焼きそば発祥のお店です。
- 普通450円
- 大盛り650円
- 肉増し130円
16時過ぎに訪れると、店内は片付けられていました。
保温庫から焼きそばを取り出していたので、閉店ギリギリでは売り切れの可能性もありそうです。
甘味ひかえめ大福屋に比べてあっさりしています。
肉は焼きそばに入っている肉という感じなので、肉増し不要だと思います。
まとめ
全国には招き猫発祥を名乗る神社がいくつかあるにもかかわらず、招き猫の生産地の愛知県には、招き猫に関わる神社がないのは不思議に思いました。
訪れた瀬戸焼きそば2店は、どちらもおいしいですが、味が全然違うので好みが分かれるかもしれません。
瀬戸は見どころはたくさんありますが、写真・ビデオ撮影不可の場所が多いです。
古い建物や街並みが残っていたり、陶器の街を感じさせるような景色やお店もあり、観光地としてのポテンシャルは高いのに、魅力を十分に発信できていないような気がしました。
↑秋の一般公開が近づいてきました 2022年11月26日〜12月4日
↓愛岐トンネル群の最寄り駅です
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2022年11月18日(金)、19(土)、20日(日)、23(水・祝)、25日(金)、26日(土)、27日(日)